在宅ワークで人気のデータ入力をやってみた体験談
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誰でも手軽に始められる在宅ワークとして、データ入力の仕事を探す方が多いようですね。
しかし、最近そのお仕事自体が減っています。
さらに実際やってみると「結構割りに合わないな」と私は思ってしまいました。
そこで私が体験したデータ入力のお仕事は、どんなものだったかを紹介します。
在宅ワークだけではないですが、データ入力というお仕事がどういうものか、イメージしていただくのにお役立てください。
そして最後には、データ入力とライティングの作業は共通作業かも!?ということをお話したいと思います。
気象情報の数値入力
私が初めてお仕事をした在宅ワークでもあります。
ネット上で見つけたのではなく、地元の派遣会社が募集していることを知って、応募しました。
完全在宅ではなく、データをもらうのと返すのに会社に行くことが条件だったように思います。
指定された日時に応募した全員が集められ、1人1年分ほどの気象データを渡され、そこに記載されたものすべてをエクセルに入力するという作業内容です。
Excelのフォーマットをメールで送ってもらうためのメールアドレス、そして何年のデータを持ち帰ったか、ということを一覧表記入し、データが手書きされたA3用紙12枚ほどを持ち帰りました。
1枚に20項目×31日間のデータがあったでしょうか。
納期は20日間くらいだったと思います。
「納期は25日なのだけど、22日までにデータだけでも送ってもらえると助かる」と少しふわっとした納期でした。
当時の私は多少自信過剰だったこと、そして納期の大切さをよくわかっていなかったので「1日1枚入力すれば12日で終わるし」と簡単に思っていた気がします。
しかし、やらない日も多く、気がつけば22日に。
「ま、25日までが納期だし」と思っていたところ、23日に派遣会社からえらい剣幕で電話がかかってきました。
「だって25日納品と言ってましたし・・・」というと「できれば22日納品って言ってたでしょ!で、どこまでできているんですか!?」と言われ、さすがに半分以上残っているとも言えず。
「25日には納品できます・・・」と言って、とにかくそれから睡眠時間を削って入力し、なんとか25日に納品しました。
預かっていたデータを返却しに行った際、納期が遅れたことを謝ると「期日までに納品いただいてので、大丈夫ですよ」と言ってもらったものの、なんとも微妙な雰囲気でした。
当然、その派遣会社からは在宅でできるお仕事の話がまわってくることはなかったです。
あわてて入力したので、簡単な見直ししかやっていないですし、そもそも納期を守るという基本ができていない人に、次の仕事がまわってくるわけないですよね・・・。
ただ数値を打ち込むだけだから、と簡単に思っていたのですが、思ったより時間がかかりました。
1行間違えて入力していることに気がつきやり直し、ということが何度もあり、単純にテンキーで隣り合った数字を打ち間違えている、ということもよくやらかしてました。
数行打ち込むだけで、目と肩と指が疲れてくるので、1行1分で入力できたから、30行は30分、という単純計算で進められなかったのもあります。
実感としては、思ったよりも時間がかかるんだなぁ、ということです。
納期に間に合わなかった記憶のせいか、金額は正直なところ覚えていません。
おそらく1~2万円くらいを手渡しでいただいたように思います。
公的機関より依頼された、データの数値入力
先月問題になっていた年金データの入力を再委託していた問題。
まさしく私はこの仕事をしていたのではないか、と今になって思います。
これも派遣会社の募集だったか、ハローワークでの募集だったか、ちょっと忘れてしましました。
1週間ある施設に集められて、部屋に50台ほどパソコンが並べられていて、皆が手書きのデータを黙々と入力していたことがあります。
それが年金だったかどうか覚えていないのですが、確か公的なところのデータだからということで、外部に漏らさない誓約書のようなものを書いたはずです。
監視員のような方がおられて、そこへデータの用紙をもらいに行き、入力が終わったら、次のデータをもらいに行く、という繰り返しで、9:00~17:00、土日も関係なく1週間通ったように覚えています。
手書きでどうしても見分けのつかない数字は、監視員の方に聞きながらやっていたような・・・。
このあたりが、まさしく報道されている年金データの入力をやっていた人の証言と同じなので、「もしかして」と思ったんですけどね。
1週間ということでしたが、少し早く終わったので、最終日は午前中で終わったように思います。
金額は覚えていないのですが、その時期に通帳へ7万円ほど入金されたものがあったので、そうかな~??と。
在宅でなく、フルタイムで拘束(確か昼休みも外出禁止)されたので、単発仕事にしては高い報酬だったはずです。
交通費もかかるようなところに出向かなければならなかったので、在宅ワークよりも報酬が高めだったのでしょう。
手書きの確定申告を入力
このあたりから完全在宅ワークをやり始めました。
データを取りに行く必要もなかったので、首都圏のクライアントさんとお仕事をすることができました。
初めて県外の方とお仕事したものは、詳しいことはわからなかったのですが、手書きの確定申告データを入力していくというものでした。
IDとパスワードでサイトに入ると、個別番号と名前、金額以外は真っ黒になっている、手書きの確定申告書をスキャナしたものが表示されます。
表示された部分の下に入力枠があるので、そこに入力をしていくのです。
何人かで同時にアクセスできるシステムだったようで、早いもの順、どのシートが当たるかわからない、というものでした。
かなりの量だったと思われるのですが、3日くらいで作業自体は終わってしまいました。
私は1日数時間しか作業していませんでしたが、フルタイム並みに作業されていた方もおられたと思うので、予定数があっという間に終了したんでしょうね。
名前などは殴り書きされていることが多く、本当に判別不能で(笑)
分かりにくかったものは備考に書く、といったルールがあったように思います。
名前を見ても知らない人ばかりなのですが、世の中にはこれだけ稼ぐ人もいるんだなぁ、と思いながら入力をしていて、ただの数値入力よりは面白かったですね。
そして実は私が入力した中に、女優さんの名前があったんです!
もちろん本人かどうかはわかりませんが、珍しい名前の方だったので、おそらく本人だろうと。
もう金額なんて覚えていないのですが、当時まだ未成年だったにもかかわらず「結構な額」だったなぁ、ということだけは記憶にあります。
報酬の記憶があまりないのですが、スキャンされた1ページ(10名ほどの情報)での単価だったはずです。
おそらく全部で何千円程度だったのではないでしょうか。
テープ(音声)起こし
まだパソコンがそこまで普及していない時代でも、内職としてはそこそこ報酬が高かったのが、テープ起こしではないでしょうか?
「テープ」という名前が入ることからも、昔カセットテープだった時代からあったお仕事ということがわかりますよね。
私も何件か作業したことがあります。
もちろんテープが送られてくるわけでなく、メールでMP3音源が送られくるのです。
ただ聞いた通りに起こせばよい、というわけでなく、「記者ハンドブック」と「カタカナ新語辞典」に準拠した表示にしなければなりませんでした。
このときに「記者ハンドブック」というものがあるのを初めて知ったわけですが、そのとき買ったものが今頃役に立っていたりします。(ただもう版が古い・・・)
ただ、辞典なので全部を把握することはできないわけです。
()は句点の前なのか、後なのかといったことや、「」と『』の使い分け、送り仮名表記、などなど、今となれば確認すべきポイントはわかるのですが、そのころは何を準拠すればよいか、さっぱりわからず・・・。
音源はおそらくなにかの講演会だったと思われます。
講演者につけられたマイクから音を取っていたらしく、雑音はほとんど入ってませんでした。
しかし、その発言者自身が語尾を「ごにょごにょごにょ・・・」と濁すことがあり、「???」と何度も聞きなおさなければならず。
しかも全く知らない分野の話だったので、聞きなれない専門用語は調べようにも何と言っているかわからないので、聞き取ったあらゆるパターンを検索しました。
わかったときはいいのですが、最後までわからないこともたびたび・・・。
また何度も聞き返すのですが、ぴったりのところまで戻れないので「戻りすぎた、戻れてなかった」を繰り返すのも結構苦痛で。
1時間ほどの音源を、1日5時間以上1週間ほどかけて仕上げたような記憶があります。
1回だけ絶対に納期に間に合わないと思い、知人に頼んで20分くらい分をノートに書き出して手伝ってもらいました。
でも、結局わからない部分も多いので自分で確認しなおさなければならず、手伝ってもらってよかったのかどうか、微妙なところです。
20年ほど前は、新聞広告にも「この技術を習得すれば内職ができる!」といって、テープ起こしの通信教育が掲載されていたりしました。
もちろん今でも「テープ起こし」の通信教育や養成講座はありますよね。
私がこのような教育を受けていなかったからかもしれませんが、テープ起こしは「聞いて、それを文字に起こせばいいだけ」と簡単に考えすぎていました。
報酬は数万円いただいたので、短時間でできるほど「割りの良い」お仕事となるかもしれません。
ただ、私の場合は1週間ほどこの作業をフルにやっていたので、時給にしたら数百円となってしまいます。
手伝ってもらった知人にも、少しだけお支払いしましたしね。
慣れが大きい仕事と言えるかもしれませんが、私の中では「多少報酬が高くても、もうお受けできない仕事だなぁ」と感じました。
しかもクラウドソーシングで募集されているテープ起こしの報酬を見ると、1時間弱で5000円~1万円なので、だいぶ相場が下がったのかな、という印象です。
クライアントさんも音声起こしを依頼されていることがあるのですが、過去にやっていただいた方に繰り返し依頼されています。
なので、なかなか新規で報酬も高い案件は見つけにくいかもしれませんね。
数値を入力するだけのようなデータ入力は単発で終わることが多いのですが、音声起こしはクライアントさんからの信頼を得ることができれば、継続依頼の可能性が高い、とも言えます。
せどり
データ入力とは少し違うイメージのお仕事かもしれません。
「せどり」とは「古本屋さんから安く仕入れてた本を、ネットで高く売るための仕入れをする」お仕事になります。
本が好きな人で、近所に古本屋さんがある人にはぴったり、ということで、お仕事をやってみました。
内容は、古本屋の100円ワゴンの中から販売最低価格が300円以上のものを探す、というものです。
基本報酬は本代100円プラス40円で、最低販売価格が高ければ、それに応じてMAXプラス1000円になるというテーブル制の報酬でした。
さらに500冊以上納品すれば、特別賞与もでるとのこと。
仕入れ日や本の最低価格などを一覧表にまとめる作業もありました。
ちょっとしたお宝探し気分でできるかな、と思っていたのですが・・・。
うきうきして古本屋さんに行って、100円ワゴンの中から「これは!」と思う本を見つけては、本の裏にあるISBN番号を携帯に入力して、最低販売価格を確認!
しかし、どの本を見ても100円を超えることはなかったんですよね。
古本屋さんを2~3件回ったのですが、見つけることができず・・・。
見つけることができなかったのもあるのですが、なによりお店で本を見ながら携帯にISBN番号を打ち込むという、怪しさ満点の行動に耐えられず。
「とてもできそうにありません」と1冊も掘り出すことなくお断りしてしまいました。
本を探してISBN番号を入力して確認、という作業自体は、少しデータ入力に近いと感じました。
ただ、古本屋さんまで出かけなければならないので、完全在宅ではありません。
そして価値の高い本を見つけるには、常日頃から本に接することで本の価値や話題性などを知っておく必要があります。
掘り出し物をたまたま見つけるなんてラッキーなことは起こらないと思いました。
先方様には本当に申し訳なかったですが、とても見つける自信がなかったです。
お店のホームページから情報収集
それまで「一攫千金」的なお仕事を選んでいたのですが、このころから単価が高いものや思ったより時間がかかりそうな仕事には、手をださなくなりました。
安くてもいいから、簡単な内容で数を稼ごう、という考えです。
この考えは、ライティングを始めてからもずっとありましたけどね。
まず手をだしたのは、クライアントさんよりお店の一覧表をもらい、「店名」「お店のURL」「電話番号」といったものを収集していくお仕事です。
場合によっては、お店をピックアップするところからお願いされたこともあります。
例えば、ホットペッパーに掲載されている美容室全部、といった感じです。
この作業は本当にコツコツするものでしたし、1つのサイトを開けば情報がでているわけですから、あれこれ探し回らなくてもよいのが楽でした。
ただ、本当に単価が安い!!
確か1つのお店につき、1円もらったっけ?というくらいだったように思います。
1000件依頼されてもそれはそれで大変だったと思いますが、50件やっても50円というのがちょっとつらかったです。
いくら楽でも、1時間で50件こなせるほどのスピードでこなせる仕事ではなかったですから。
この手の仕事は時給を考えていけない・・・と思っていました(笑)
在宅ワークだから時間や場所を選ばなくていい分、報酬面では妥協しなければいけないなぁ、と思っていました。
後に「誰にでもできる」というものは単価が安い(安くてもやってくれる人がいる)ということに気がつきましたけどね。
【番外編】自治体HPからの情報収集
これは私が受けた仕事ではなく、現在のクライアントさんから依頼があり、作業していただける方を募集した案件です。
実は自分でやりたくてウズウズしたのですが、クライアントさんからOKが出ず。
作業をしてくださる方が見つかり、8000件以上のデータを20日間ほどで収集していただくよう、お願いしました。
5万円で依頼したのですが、もしHPから得られなかった情報については、メールや電話での問い合わせをする経費も込みです。
順調に進めていただいていたのですが、途中で市町村のみならず、区の情報もあることがわかり、そちらのほうも追加で依頼。
さらに年末年始が重なったため、窓口への問い合わせがなかなか進まないということもあり、1か月ほどかけて最後まで仕上げてもらいました。
ほぼ漏れなく収集していただいたので、クライアントさんにもかなり満足していただき、こちらの想定していた以上に仕上げてもらったように思います。
私がもしこの仕事を引き受けていたら「これだけ時間がかかるんだったら割りに合わないわぁ」とぼやいていたかもしれません。
ライティングも実はデータ入力?
このようにデータ入力系をいくつか経験したのですが、ほとんどが単発でなかなか継続には結びつきませんでした。
コツコツと作業することが好きと思っていたのですが、それにお金が絡むと「割に合わない」とか「能力が足りてない」とか、好きだけではできないことも多かったように思います。
データ入力のお仕事が減ってきたこともあり「日常のことでもOKな記事なら書けるかも」とライティングに手を出し始め、イケるとわかるともう安い単価のデータ入力には戻れず(笑)
コラムやまとめ記事のようなものが単価が高いのはわかっていたので、何度かチャレンジしたこともあります。
ただ、クライアントさんに満足してもらえなかったり、書いているうちにまとまらなくなって、お断りをする超迷惑なライターとなっていたり(笑)
なので、単価は安くても「日記調のブログ記事」ばかりを書いていました。
でも『新しい文章力の教室』を読んで、記事って文章力の問題でなく、書き方さえわかれば書けるものでないの?と思い始めまして。
それは、先日クライアントさんとの打ち合わせでも話にでました。
クライアントさんに「データ入力って人気みたいですね」と話をしたところ、「ライティングだってデータ入力みたいなものじゃん」と言われたんです。
いやいやいや・・・と言いたいところですが、一理あるかもしれません。
あるテーマの記事を書くときに、さまざまなサイトから「データという名の情報」を取ってきます。
それを『新しい文章力の教室』で最初に述べられているように、どの情報を先にもってくるか、どのように組み立てるか、構造を考えます。
あとは、コピペにならないようわかりやすく書き換えたり、話の筋が通るように文章を付け加えていくわけです。
つまり、記事の深みや内容の濃さといったものを決めるのは、いかに「データ」を取ってくるか、にかかっているわけです。
複数のサイトから取ってきた情報を1つの記事にまとめてあげることで、読み手にとっては複数のサイトを回らずに済む、親切な記事になります。
「データ入力だったら頭使わなくてもいいもの」とか「誰だってできる作業だよね」と思われるかもしれませんが、データ入力も結構頭使うんです。
いくつかのお仕事を紹介しましたが、いかに効率よくやるかを考えなければとても割りの悪い仕事になりますし、入力したあとの確認作業は本当に骨が折れます。
数値の入力間違いは見つけにくいけど、文章の間違いのほうが見つけやすいというか(笑)
なにより今はデータ入力という仕事自体が減っていますよね。
私がおそらく公的機関と思われるところの入力をしていたのは、10年ほど前の話です。
今はほとんどのシステムが電子化されていますし、手書きされたものを打ち込むという仕事自体がないと思われます。
最初に記載した気象情報のデータも、今であれば防水のタブレットを現場に持ち込んで入力する方法に変わっているのではないでしょうか?
そう考えると数値を打ち込むようなデータ入力の仕事にこだわらず、「ライティングだってデータ入力だ!」と思って取り組んでみるのはいかがでしょう?
私はよくデータ入力の応募で「コツコツ取り込むのが得意です」「長時間作業するのも苦でありません」とアピールしていました。
ライティングのお仕事はささっと数時間で書いてしまうイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
現在ライターさんにお願いしているものは、納期1週間のものが多いです。
深みのある良い記事を書こうと思えば、データを探し、構成を考え、文章として整える、という工程を数日かけながら進めることになるでしょう。
つまりコツコツと作業を進めるのが得意な方は、よい文章への取り組みができる方とも言えるのです。
「文章力ないから」という理由で、ライティングのお仕事を敬遠される話をよく聞きます。
しかし、ライティングもコツをつかめば手順の決まった「作業」となりうるはずです。
しかもライティングのお仕事には、データ入力では得られない「スキルが身につく」というメリットもありますからね。
日記のような記事は求められることが少なくなりましたが、まとめ記事のライター募集はますます増える傾向があります。
しかも文字数の多い記事が求められるようになってきたので、ますます複数のサイトから情報を集めてくる能力が求められるようになっているのです。
「データ入力の在宅ワーク」と絞ってお仕事を探しておられる方、「ライター」を選択肢に入れることで、お仕事の幅がグッと広がるかもしれませんよ。
【ライターおやかた】