学ぶ姿勢
私が学生のころ、すごく心に残っている言葉があります。
プログラミングの授業の先生だったのですが、その先生が言うには、ある学生が何社も内定をもらってくるとのこと。
なので、内定を出した会社と話す機会があったので、どうしてその学生に内定を出したか聞いたのだそうです。
すると、何人も学生がいるなかで、その生徒だけが熱心にメモを取りながら話を聞いていたそうです。
先生がいうには、人間の記憶なんてどんなに若くても消えていくのが当たり前だそうです。
それを思い出すためのツールがメモであり、残しておいたものを何度も見たりして、だんだん記憶になるとのことです。
普段から忘れっぽい私でしたが、その話にとても感銘を受けた記憶があります。
それからなにかとメモを取るように心がけるようになりました。
就職して、新しいことを習うときに、ざっと走り書きをして、それを持ち帰って後からみてもわかるように清書して、再度理解を深める、ということをしていました。
そういうのが癖ついているせいか、こちらが新しいことを教えるときに、メモを取らない人を見ると、「大丈夫かな?」と思ってしまいます。
逆にちゃんとメモを取りながら話を聞いてくれる人は、ちゃんと習得しようとしてるな、と思えるのです。
以前派遣会社で働いていたときに、同じ派遣会社の子と仲良くなり、いろいろ話すようになりました。
その子がいうには「パソコンさえできるようになったらもっと働き口の幅が広がるのに」というので、「じゃあ教えてあげるよ」と教えることに。
ただ、教えても「ふーん」とみているだけ。
もちろんメモも取りません。
今やったことを「やってみて」といっても「どうだったっけ」という感じなので、翌日「昨日これをやったよね」といっても「そうだっけ?」という状態。
なので、何日たっても先に進まず、お互いやる気がなくなって、いつのまにかやめてしまいました。
私が今までパソコンができない人からよく聞いた言葉が「教えてくれたら私だってできるのにね」というものです。
先にあげた子もそうでした。
でも、基本的に本気で習おうという気がないように思えてしょうがないんですよね。
教えてもらったことを自分のものにしようとするためにはどうすればいいか、というすべを今まで経験したことがないんでしょうけど。
最初に紹介した内定をいくつももらった学生さんの話、目立っていたということは、あまりにもそういう行動をする人が少なかったんでしょうね。
人間の記憶なんて、そんなにもたないもの。
そう思っていると、自然にメモをとるようになるのではないでしょうか。
【ライターおやかた】