頑張るとはどういうことか
私がまだ中学生くらいのころ、4つ年上の姉が大嫌いだった先生とのやりとりを教えてくれました。
その先生になにかを怒られていたそうなのですが、そのときに「なにか言うことは?」と聞かれて、「今後はこのようなことがないように頑張ります」と言ったそうです。
すると「なにを頑張るの?頑張るって言葉に逃げてない?」と言われて、なにも言えなくなったそうです。
姉はその先生が嫌いだったので、なにを言われても気に入らなかったようですが、でもそのことは刺さったようで。
私も同じく刺さって、それからできるだけ「頑張る」と言わないようにしていました。
でも、本当に「頑張る」ってのは便利な言葉だな、とつくづく思います。
クライアントさんとのやりとりでも「頑張ります」ってよく使っていますけど、それ以外に適当な言葉が見つからないこともあります。
自分がどのように進めていこうといったことがまだ固まっていないけど、そのことに対して前進していこう、という気持ちがあるとき、「頑張ります」が一番適当だったりもするんですよね。
でも「頑張る」ときには、やはり具体的ななにか目標があって、それに対して達することができるように努力する、ということですよね。
なので、私の逃げとしては「努力します」と言うこともあります。
でもどちらも「『頑張ったけど』『努力したけど』できませんでした・・・」、という逃げ道を作っているようにも思えて。
指導するほうも「頑張ります」と言われたら、それ以上言えない、というのもありますよね。
「そう、じゃあ頑張って」となって話が終わってしまう。
まあ、それを狙って使う場合もあると思うのですが。
自分が「頑張る」に対してこういう思いがあるので、「頑張ります」と言われると複雑な気分になることがあります。
もちろん「頑張る」という気持ちはわかるのですが、「具体的な案があるのかな」「どこをどうしたら改善できるかわかっているのかな」と思うこともあるのです。
なので、「頑張る」という言葉を使わなくていいときは使わないほうが伝わるのではないか、と思うのです。
私も「頑張る」と使うので、使うな、というわけではありません。
先ほども言ったように、「頑張る」という言葉が最適な場合もありますから。
ただ、「頑張る」を使わないようにする、と決めると、いかに今まで自分が簡単に「頑張る」と言っていたかがわかるような気がします。
この記事を読んだときにふと思い出したことです。
仕事をするときに、やはり相手に説明できるものはしたほうが相手も納得できると思います。
クライアントさんに「頑張ります」とはいったものの、なにをどう進めればいいんだろう?って止まっちゃって、結果「できませんでした」になると、「頑張るっていったじゃん」ってなっちゃいそうです。
なので、「このように進めていきます」というと、その段階で問題があれば指摘してもらえるだろうし、大丈夫と思えば「じゃあそれで進めて」となるでしょう。
そうすれば自信をもって進められると思いますしね。
『頑張らない〇〇』ということも最近よく聞く言葉ですが、「頑張る」を使いすぎているという考えも、頭をすっきりさせるにはいいかな、と思います。
【ライターおやかた】