声に出して読んでみる
『完成した記事』であるためには誤字・脱字はなくしましょう、という記事を書きました。
ときどき聞かれるのが「どうやったらミスを見つけることができるのですか?」ということ。
自分の記事であれ、自分で読み返しても見つけることができるので、「読めばわかるはず」と言っていたのですが。
そういえば、私がまだ人の記事をチェックをし始めたころ、記事のチェックの仕方を教えてくれたと私は思っているお師匠さん(でもその人は私に教えたとは思っていないのできっと弟子にしてくれてはいないと思う)に教えてもらった方法があります。
それは「声に出して読んでみる」ということ。
一緒に記事をチェックしていたときにお師匠さんが最初から読み始めるんです。
「読むんですね」と言うと、「だってそのほうがおかしなところを見つけやすいから」と言われて。
確かに、私が一度読んでOKとなった記事も、お師匠さんが読んで、それを聞いていると同じところで「あれ?おかしいですよね」となることもあったんです。
テレビだったか、何で知ったかは忘れたのですが、五感すべてを使ったほうが何事も頭に入ってくる、ということを聞いた覚えがあります。
さすがに記事に味覚と嗅覚を取り入れるのは無理かもしれませんが、視覚、聴覚、触覚はフル稼働したほうがよいのかもしれません。
触覚は?と言われると、たぶん声に出して読んでいるときに、自分の口が言いにくい、と感じるものとかあると思うんです。
『しどろもどろのどろどろの寸劇』という文章を、書いているときは気がつかなくても(さすがにこれは気がつくかもしれませんが)読んでみると「どろどろ」ばっかりでてきて、言いにくいと感じると同時に、聞こえが悪い、と感じると思います。
そういう点で口の動きで感じるものもあるのではないかと思います。
また『「私は気がついた」言いました』というのも、書いている最中には気がつかなかったとしても、読んでみると「と」が抜けていることに気がつきやすいと思います。
いつも書いた後に読み直しているのだけど、クライアントさんに誤字・脱字を指摘されてしまう、という人は一度声に出して読んでみるといいかもしれません。
私はというと、家に1人、誰も聞いてないとわかっていても、声に出して自分の記事を読むのは多少抵抗があったので、あまりやっていないです。
ただ「あれ?この文章なんか変だな。なんだろう?どこがおかしいのかな?」と迷うときは自然と声が出るようになりました。
見てるだけではわからないことが、声に出して聞いた瞬間に「あ、この接続詞がおかしいんだ」とか「ここの単語の並びが間違っているんだ」とわかることがあるのです。
本当は毎回、どんな記事も声を出して読んでみるほうがいいのでしょうけど、いまだに照れがあって、声に出して読むのは最小限になってしまいます。
声に出さなくても読んでミスを見つけることができるようになったから、というのもあるのですが、本当はまだミスがあるかもしれないので、最後の念押しで声に出して読むべきなんでしょうね。
自分がもっと美声だったら、いくらでも声に出して読むのに!と思います(笑)
【ライターおやかた】