記事では省略をしないほうがいい
広辞苑が10年ぶりに改訂されるとニュースになっていますね。
その中には普通に使いすぎていて、「広辞苑には入っていなかったのか」と驚かされるものがいくつもありました。
その中で結構見かけるのが省略されたものです。
「スマホ」とか「ごち」とか「コスプレ」といったものです。
元々は「スマートフォン」「ごちそうになります」「コスチュームプレイ」ですが、逆にこのように言っている人のほうがいないような。
それくらい定着しているので、広辞苑にも加えないと、ということでしょう。
ただ、記事においては、なんでもかんでも省略してしまうのはよくないです。
「スマホ」は広辞苑に掲載されるくらいですから、多くの人が認知しているものといえるでしょう。
ただ、今回「ググる」というのは見送られたようです。
確かに私も知ったのは最近。
しかも私の中では「YAHOOでの検索もググるでいいんだろうか?」というくだらない疑問もあったりして、誰もが知っているとはまだ言えないのかもしれません。
記事中に「スマホでググってくださいね」と書くよりも「スマホで検索してくださいね」というほうが多くの人に確実に伝わるということです。
スマホ自体は持ってなくても知っている人は多いけど、まだスマホを持ってない人にしてみれば、スマホの機能といった部分までは知らないことが多い、といったところでしょうか。
「知らない言葉があればググればいいじゃん」と思うかもしれません。
確かにどうしても知りたいことであれば、調べてでもその内容を知ろうとするでしょう。
ただ、記事というものは最後まで読んでもらってこそのものです。
つまり、どういう理由であれ、途中つまづくようなことがあれば、その時点で離脱される可能性があるのです。
読んでいる途中で知らない言葉が出てきた場合、もし似たような記事があることがわかっていれば、そちらのほうに浮気されるかもしれません。
もし読み比べたら、つまづきのなかったほうの記事を「良い記事」と判断するでしょう。
そういう点で、記事ではあまり省略を多用しないほうがよいのです。
それはこのような単語だけではありません。
私も先ほどクライアントさんへの連絡で「では〇〇ということで。」と送ろうとしました。
もちろんそれでも通じるような内容だし、間柄でもあります。
でも省略をしなければいけない理由もないなぁ、と思って。
なので、「では〇〇ということで対応しておきます」と書き直しました。
そうすれば、私がその事柄に〇〇という対応をするんだ、というのがはっきりと伝わりますよね。
「〇〇ということで。」で終わっていると、自分が対応するのか、相手に対応をお願いしているのか、わからないですよね。
もちろん前後のやりとりを振り返ればわかることですが、記事の場合であれば、前の文章を振り返るということも、つまづきの1つになるのです。
記事では「これでもか!というくらい丁寧なほうがいい」と聞いたことがあります。
「これ」「あれ」という言葉も場合によってはどれを指しているかわかりにくい場合、探す必要があるため、つまづきの1つになります。
省略すると楽な場合や通じる言葉(スマホとか)もありますが、ほどほどに、ということでしょうか。
ただツイッターやはてなブックマークのコメントは、略語を知らないとなかなか言いたいことが納めきれない、というのがあります。
(『はてなブックマーク』というだけで9文字もあるのですが、『はてブ』といえば3文字で済むわけです)
ある程度略語にもついていかなければいけない、と思っているところではあります。
【ライターおやかた】