人とちょっと違う発想
私は幼少時から「ちょっと変わってるね」と言われることが多い子どもでした。
近所に友達があまりいなくて、家でゴロゴロしている私を見かねて、母が図書館から本を借りてきてくれるようになりました。
その本を読み始めてから妄想力がぐんぐん育ち、いつも人とはちょっと違うことを考えていたように思います。
私が学校に行っている間、母が駅前に買い物に行くときに、ランダムに本を7冊ほど借りてきてくれるというスタイルでした。
母チョイスのため、私が読みたいと思わないような、興味のわかない分野の本もありました。
ですが活字そのものが好きだったことと、何よりヒマだったので、とりあえず手に取ってページを開くと、母チョイスの本もわりと楽しく読めたものです。
今から思うに、母は「娘はこれが好きかな」と思って本を選んでいなかったように思います。
忙しかったはずですから、おそらく端っこから7冊まとめて取るとか、自分が読みたいと思った本を選ぶとか、そんな感じだったのかなあと(笑)
ですがそういう他人目線で選ばれた本も、私にはよい刺激をくれたのかなと思います。
私の言動が少し変わっていることは、娘たちの友達の間にも広まっています。
「〇〇のお母さんて変わってるよね、面白いよね」としばしば耳にしますし、お友達のお母さんに会ったとき「娘から話を聞いてます」などと言われることも。
普通のお母さんだったら言わないようなことを口にしたり、逆に絶対にこうだろうということを言わなかったりするようです。
最近では「すぐに泣いて我を通そうとするお友達がいる、泣かれたらそれ以上言えなくなってしまう」という娘に対し「そんなん目から水が出てるだけや」と言い放ったことが、娘の友達の間で話題になったようでした。
そんなことがお友達のお母さんの耳に入ったら「そんなことを言うなんて!」と引かれてしまいそう(笑)
「何でもかんでも言わんといてよ~」と少し焦ったりもしました。
お母さん界のなかでマイノリティであることはしっかりと自覚しているため、あまり表に出て行かないように自制しているんですけどね。
しかしこの「人とちょっと違う発想」というのは、在宅ワークにはまあまあ生かせていると思います。
執筆のキーワードをもらったとき、そこからひらめくものが人と同じでない方が面白いと思うんです。
Aというキーワードから大勢の人がBを導くのに、私がEやMを導き出したら興味を持ってもらえるかも。
幼少期から成人するまでの学生時代はずっとマイノリティ扱いだった私が、ようやくアラフォーになってのびのびできているなと感じます。
今まで事務職やレストランの調理、携帯電話の販売、ケーキ屋さん店員などいろんなことをしてきましたが、どの仕事も、ここまで心がのびのびできるものではありませんでした。
そういう意味では、執筆の仕事は天職なのだろうと思います。
娘たちにも、成人するまでに好きなジャンルはもちろん、あまり興味が持てないなと思うようなものも読んで、頭の中にムダな知識をたくさん蓄えていってほしいなと思います。
ムダなものがたくさん詰まるほど、突拍子もないような発想やアイデアが出てくるのではないでしょうか。
たまに娘たちから「なんやその発想は!」という発言があったりすると、密かにニヤリとしている私なのでした。
【macky215】