相手にわかってもらえるように伝える
私のものすごーく身近な人(誰とはいいませんが)で主語が抜ける人がいます。
突然「~だよね」というので、それがテレビの話なのか、自分のことなのか、私のことを言っているのか、全くわかりません。
「なにが?」「どこで?」「誰が?」と謎解きのような会話をしなければなりません。
あまりにも慣れすぎて、最近はこちらが推理して、返事ができるようになりました。
(でもよくはずれます)
馴れ合いの関係でこういうわけですから、初めて記事を読む人が主語のない文章を読んだらわかるわけないですよね。
しかし、記事を読むと、ときどきみかけます。
主語がないというより、それがなにについてのことなのか、わからないような文章になっていることがあるのです。
もちろん前の文章から引き継いでいたり、その記事全体がそのことについて書いているから、ということかもしれませんが、そこはきちんと説明しないと、誰に対して、なにに対しての説明かわからないことも多々あります。
記事を書いていると、そこは自分の中ではわかっていることなので、どうしても抜けてしまう部分ではあります。
だからこそ、読む側に立って、読み直さないと、そういう抜けは見抜けなかったりします。
相手にわかってもらうためには、適宜入れなければいけない言葉、というのがあるので、それが抜けると途端にわからなくなってしまいます。
相手にわかってもらうように伝えるためには、「誰が」「何を」「どうした」という基本に肉付けするようにしないといけないですね。
ただし、「〇〇は」というのを連発する文章というのも読みにくいです。
例えばある成分の説明をするときに、「〇〇はこのようなものです。」「〇〇はこのような効果もあります。」「〇〇にはこのようなデメリットもあります。」と「〇〇は」を連発すると、単調な文章で読みにくいです。
「〇〇はこのようなものです。効果としてはこのようなものがあります。しかしこのようなデメリットもあるので注意が必要です」とすれば、「〇〇は」というのは1回しか登場せず、すべてその〇〇について説明ができるのです。
しかもそれぞれの文章に主語と述語はちゃんと入っていますね。
相手に伝えるためには、なんの言葉を入れて、どんな言葉は削ればいいのか、そのあたりを意識しないと、なかなか相手に伝わる文章にはならないのかもしれません。
気心のしれた人に話すつもりで文章を書いてしまうと、主語が抜けたような文章になってしまうかもしれません。
初めて話す人に、わかってもらおうという意識で文章を書いてみると、とても丁寧でわかりやすい文章になりやすいと思いますよ。
【ライターおやかた】