在宅ワークと単価アップ
今から数年前にしていた案件で「1カ月間に〇本以上納品してくれれば、単価をどんどんあげますよ」という条件のところがありました。
段階があって、〇本までが単価〇円、△本から□本までは単価△円、それ以上は□円…といった感じでした。
月30本・50本と上がるにつれて単価が4倍ほどになり、仮に月に50本納品できれば単純計算でも30万円ほどになるというお仕事。
1本が8000文字からと決まっていましたので、それを月に50本分というのは簡単に達成できる数字ではありませんが、もしこれだけに本腰を入れてやれば、それだけで正社員くらいもらえちゃうやん!と当時の私は興奮してしまいました。
しかしやはり実際にやってみると8000文字から1万文字という大作を1日で書くのが難しく、月に50本というのは夢の数字となってしまいました。
その当時は手首も痛めていましたので、もう30本とか50本とかにこだわらず、こつこつとできる量をやっていくことに。
そんなある日、突然この仕事が終わってしまいました。
このサイトにアップされていますよ、というURLを教えてもらっていたのですが、ある日自分の書いた記事をチェックするためサイトを開こうとすると「このURLは存在しません」的なメッセージが表示されたのです。
クライアントさんにすぐ問い合わせてみましたが、なかなか返事をくれず、午前中に問い合わせて返事が返ってきたのは夕方位でした。
そしてチャットには「とりあえず執筆は中断してください」という短い返事が書かれていただけ。
そしてしばらくして「不本意ながら原稿制作の依頼をストップしたい」というチャットが届きました。
この件があってから、ライター側にとってうれしい条件をどんどん出してくるクライアントさんは、かえって警戒してしまうようになりました。
もしあのとき私が、そこのクライアントさん1つに絞って他の仕事を全部お断りして、月に30万円を目指していたとすれば、その日から途方に暮れていたでしょう。
今でもクラウドソーシングの求人をチェックすることがありますが、たまにそういった単価アップシステムをとっているところを目にします。
もちろんそういったところ全てが怪しいというわけではありませんが、最高単価を目指してそのクライアントさんだけで仕事をめいっぱい受けるというのは、やはり最初は危険なんじゃないかなと思いますね。
最初から「これだけ書いたらこれだけ単価がアップする」と分かっていることはもちろん安心材料になりますが、単価アップを表向きうたっていない先でも、コツコツ仕事をしていればクライアントさんの方から申し出てくれることがあります。
そんな時は、本当にうれしくなってしまいますね~。
これまでも何回か単価アップの打診をいただいて、ありがたくお受けしました。
ある日突然申し出てくれることもありますし、「やめたいんですが」と申し出たタイミングで、単価を上げるから考え直してくれない?と言ってくれることも。
あえて自分から単価アップのシステムを選んで近づかなくても、信頼できるクライアントさんとお取引していれば、自然にその道が開けてくるのかなと思ったりします。
とにかく今は、自分にできることをコツコツ積み上げていくだけ。
どんなお仕事もそうだと思いますが、特にライターは実直一筋だなあと、日々感じている私なのです。
【macky215】