井の中の蛙おやかた、それではいかんだろう!
先日テストライティングをしていただいたライターさんがおられました。
もともと雑誌のお仕事をされていたということだったので、文章力は心配していなかっ
たのですが、納品された記事を見て、悩んでしまいました。
うまいんです。
うまいんです、けど・・・、こんなに軽い感じでいいの?というがあって。
事前に問い合わせがあって、「軽い感じでいいですよ」と言ってはいたのですけど、私の想像を上回る軽いタッチの文章で。
こんなに自分の感情とか書いてもらっていいの?こんなに話口調でもいいの?
・・・でも、読みやすい。
5000文字以上もある記事を、最後までなんなく読んでしまいました。
結局判断ができず、自分の感想はあまり添えずにクライアントさんに見てもらうことにしました。
それで、こちらからですます調でお願いするのを忘れていたので、それを修正してもらうことになりました。
そして、()書きでの感情表現が多かったので、それを修正してもらいました。
修正して納品してもらった記事が、さらに読みやすくなって、私が今までに接してきた記事に限りなく近くなってたんです。
なので、クライアントさんに「グッとよくなりました!」と言ったところ、「修正前の記事も雑誌記事みたいで、好きだったんですけどね。サイトとの整合性のため仕方なしです」とのお返事。
「そうなのかぁ~、あの軽い感じは扱うサイトによっては、とてもよい文章だったんだ~」と見抜けなかった自分にショック。
確かに読みやすかったんですけど、今まで触れたことのない文章だったから、よいかどうかの判断ができなかったんですよね。
読みやすい、というだけでOKしていいのか、ということで。
扱うサイトや媒体によって、記事も合わせていかなければいけない、という記事を書いたはず。
でも、私は今のクライアントさんとのお仕事がほとんどで、ほかのクライアントさんのスタイルとか、方向性とかをあまり知りません。
ネットの記事はちょっと読むこともあるけど、本や新聞、雑誌といったものはほんとに皆無というくらい読んでなくて。
でもクライアントさんのトップの方は、話の端々にかなり本を読んでいるなぁ、というのがわかります。
「なんかの本で読んだんだけど」とか「〇〇について本読んでいるけど、まだ途中」といったことをたまに聞きます。
私より断然忙しいはずなのに、いったいどこで本を読む時間があるのだろう?と思ってしまいます。
テレビの話も出てくるから、テレビも見てるだろうし。
私が会社訪問したときはスタッフさんと「キタサンブラック買う?」とかいう話してたのに(笑)
でもやるべきときにはやってるんですよね。
私も時間がない、興味がない、と言わずに、もうちょっと視野を広げるためにもいろいろなもの読んでみないといけないなぁ、と思いました。
今のクライアントさんとしか仕事するつもりがないから、クライアントさんのスタイルの記事だけを扱えばよいと思っていました。
でもこういうスタイルもある、といったバリエーションを知っておく必要はありますよね。
クライアントさんもいつ「雑誌系にするぞー」って言いだすかわからないし。
私はどうしても♪や顔文字があると「文字で勝負しようぜ!」と言いたくなる、ちょっと堅い頭の持ち主でもあります。
でも、場合によってはそれが読者をひきつけたり、読者に親しみをもってもらうためのいいスパイスになることがあるのもわかっています。
記事には『これが正解だ!』というのはありません。
記事を見る立場だからこそ、もうちょっと視野を広く、もうちょっと柔軟にならないといけないな、と思いました。
【ライターおやかた】